番外編 BACK NEXT
2013年9月
二日目 ポジターノ
5時半起床。時差ぼけではありません。歳なんです。
外はまだ暗いけれど、2度寝はもったいないのでベッドの上で旅行メモを書いていて、気がつけば朝。
ポジターノの朝
テラスから見上げる空は曇り空。ほんの少し雨もあたっている。肌寒い。
7時頃になると雨はあがって青空も見えて来て一安心。
8時になって朝食へ。
コンカドォロの朝食
場所は朝陽がまぶしい海の見えるテラスのレストラン。
席についてカプチーノを注文。朝食はコンチネンタルブレックファストってやつでパンとハムとかチーズとかフルーツとか。ゆっくり時間をかけて朝食を食べ終わった頃、空は晴れなのに大雨が。ショック。 雨が降ると、どこにも行けないので部屋で海を眺めるしかありません。テラスに屋根は無し。テラスのテーブルをはねる雨粒越しに、部屋の中から海を眺めつつ、ぼーっと止むのを待つのみ。空は晴れていると言うのに。
しばらくすると急に小振りになったかと思うと雨が止んで、太陽も出て来たので、まずはホテル探検。
ポジターノのホテル、コンカドォロの入り口 ポジターノのホテル、コンカドォロの入り口
ホテルにはソラリウムがあって(右上の写真)、ジャグジーとビーチベッドが並んでいるものの、あいにくの天気。眺めは最高だけど寒くて日光浴どころではない。
左上の写真はホテルの外観。
ポジターノの階段 天気も安定して来たようなので出かけましょう。フロントで地図をもらってホテルを出ます。
左の写真は「荷物を抱えて階段を登る人」。
ホテルに行くにはこの急な階段を上るしかないので、こんな感じで担いで上がるしかないのだね。
フォルニッロビーチ ホテルを出てひたすら階段を下りてフォルニッロのビーチへ向かいます。細い路地の階段を下りていくと木々の間からビーチが見えてきました。
フォルニッロのビーチ 道順を知っている訳ではないけれど、とにかく下ればビーチに着けます。
フォルニッロのビーチ
ビーチには所狭しとビーチベッドが並んでいて、海の家っぽい店も4〜5軒あります。
ポジターノのメインのピーチより広いしキレイだし、海水浴ならフォルニッロのビーチのほうが断然いいと思う。 ビーチは砂ではなくて小石なので、ビーチ全体が足つぼマッサージ状態。
水の透明度もなかなか良いです。
フォルニッロのビーチ
そもそもの計画では、ホテルのソラリウムでマッタリしたり、フォルニッロのビーチでリゾートを満喫というのが趣旨だったので、ビーチに敷くシートや水着な んかを日本から準備してきたけれど、寒くてそれどころではありません。それでもフォルニッロのビーチには強者の欧米人が数人水に入っていたりしているので すが。
そんなわけで、一通り海とビーチを眺めたら早々に撤収。予定を変更して街歩きでもしてみましょうか。
フォルニッロ アメリカーナ フォルニッロのビーチから、ポジターノのメインの地区へはViaアメリカーナという小道があって、ちょっとした散歩道になっています。ビーチの端から始まる細い海沿いの道は、景色もよくて、途中立ち止まっては海を眺めたり写真を撮ったりしながらのんびり進みます。
フォルニッロのビーチ 途中、フォルニッロのビーチを振り返るの図。
しばらく歩くとポジターノの船着き場に出てきます。意外と近い。
ポジターノ 港
閑散としていたフォルニッロのビーチと比べ、こちらはそれなりに人が出ています。
さてここからポジターノの街をぶらり街歩きなんですが、その前に港で船の時間を確認しましょう。ポジターノで4泊の後、ナポリに向かう予定なのですが、移動手段を決めていません。事前の調査によるとオンシーズンであればポジターノ-ナポリのフェリーがあるらしいので、チケット売り場で確認してみましょう。
ポジターノチケット売り場 船着き場の前に小さいブースが三つ並んでいてフェリーのチケットを売ってます。
ポジターノ フェリー時刻表 ありました。
カプリ経由が一日6便、ソレント経由が1便。
ひとまず一安心。 これで心置きなくポジターノの街をぶらぶらできます。
ポジターノ絶景
天気があんまりよくないので、写真写りは今イチですが、海岸から見上げるポジターノの街は圧巻で、見上げて写真を撮る観光客はそれなりにいるけれど、ビーチはこちらも閑古鳥状態。
ひとしきり景色を堪能したら、レストランの脇の階段を上ってサンタマリア・アッスンタ教会の前を通って、ムリーニ通りを進みます。
途中、お土産屋さんとか洒落たブティックとかをのぞきながら登って登ってムリーニ広場に到着。
喉が渇いたのでグラニータ(レモンシャーベット、€2)を買い食い。
ポジターノ グラニータ ポジターノ グラニータ
ここからは、コロンボ通りを通って、気になっていた香水の店へ。
崖に沿った坂道の途中からはポジターノの街が見渡せます。
途中の陶器屋さんで、ショットグラスを2個衝動買いして、しばらく歩くと左側にお目当ての店「Profumi Positano」を発見。
Profumi Positano Profumi Positano
こじんまりした小さなお店。店に入って日本人だとわかると、すぐに日本語も書かれたメニューのようなものを見せながら、何が入っているか一通り説明してくれます。5種類あるオリジナルの香水を一つずつ確かめて、気に入った二つを小瓶で購入。一つ€12。
そろそろお昼も過ぎたのでランチにしましょう。ぶらぶらと来た道を戻ります。
カプリッチでスプマンテ どこか途中にいいところがあったら入ろうかなと歩いたものの、結局港まで戻ってガイド本にも出ていたレストラン、カプリッチ(CAPRCCI)でランチ。
日本に帰ってから気づいたのですが、この店、渋谷のヒカリエの6階にもあります。
villa zolitude まずは、スプマンテで、やっと晴れて暖かくなって来た今日の天気に乾杯。
ガイド本に出ていたアンチョビのマリネが今日はできないとのことなので、たこのサラダと季節のフリットを注文。
カプリッチ カプリッチ、フリットミスト
レモンをぎゅっと搾ったたこのサラダはとってもおいしくて、南イタリア!という気分にさせてくれます。フリットは、コロッケぽいものとかモッツァレラとか ズッキーニとかをフライにしたもので、けっこうお腹にたまります。グラスの白ワインをおかわりして、ほろ酔い気分で店を出ます。
ポジターノのビーチは雲が晴れたおかげで午前中とは一転、すっかり日光浴日和。フォルニッロのビーチに戻ってまったり過ごすという手もありますが、今日はこのまま街歩きDayとすることに。
といってもポジターノはだいたい回ってしまったので、急遽アマルフィまで足を延ばすことに決定。
最初、バスに挑戦しようかと思ってムリーニ広場へ向かったものの、思い直して港に戻って、フェリーで移動。
ポジターノーアマルフィ、フェリーチケット 船着き場のチケットブースでアマルフィ行きのチケットを購入。船が出るまで少し時間があるけれど、待合所がある訳でもないので、なんとなくうろうろして時間を待ちます。午後からの日差しは強烈で、直射日光を浴びていると頭がくらくらしそう。
ポジターノ-アマルフィフェリーチケット 時間通りに来た船に乗り込んで、いざアマルフィへ。相変わらず乗り場の案内とかは無くて、予定時間に来た船に何となく乗り込む感じ。
30分ほどでアマルフィに到着。
アマルフィ さすが、アマルフィは賑わってます。
フェリーを降りて街に入るとドゥオモの前には大勢の観光客。
さて、アマルフィに着いたと言っても、特に行きたいところがある訳ではありません。観光的な見所は前回見尽くしたので、ぶらぶら歩いて道沿いのお土産屋さんなんかを物色。お土産関係はアマルフィの方が安いし種類も豊富です。
アマルフィお土産 アマルフィお土産
アマルフィ、ジェラート 途中、喉が渇いたのでジェラートを買い食い。
アマルフィに来たからにはレモンでしょう、というわけで、レモンのジェラートとアマルフィと言う名前のをダブルで注文。€6
アマルフィ、ジェラート 「アマルフィって何?」と聞いたら「レモンクリームだよ」とのこと。
どちらもおいしい。
アマルフィ、ビーチ アマルフィのビーチも人はまばら。
ドゥオモ通りの途中の路地の奥にあるスーパーで、水とワインを調達して、そろそろポジターノに帰ります。
帰りはバスに挑戦することにして、バスターミナル前のバールでチケット(€3.8)を購入。

ポジターノ行きのバスがどこから出発するかはさっぱりわからないので、バスに書かれた行き先を1台ずつ見ていくと、5時半ソレント行きのバスを発見。これがポジターノを通るはず。
既に乗車は始まっていて、列になっているところに並んでみましたが超満員で、20人以上を残してバスは出発してしまいました。まあ30分間隔で来るようなので、そのまま列に並んで次のバスを待ちましょう。

待っている間にも人は増えてバス乗り場は混沌とした状況なんですが、時間が過ぎてもバスが来る気配は無し。そのまま待っていると、 バスは来てないけれど列の前の方で、わさわさと動きが出てきました。ただ、並んでいる人たちは列を離れる訳にも行かず、みんなパートナーを残して一人が様子を見に行く状況。我が家も一人残してわさわさしているところに行ってみると、なんと、違う場所にバスが来ていて列とは関係ないところで乗車が始まってい るではないですか!慌てて相方を呼びに戻ってバスに向かってダッシュ。ぎりぎり最後の一人としてバスに乗ることができました。律儀に並んでいた人の多くは 今回も乗れていないようです。

なんとか乗り込んだバスも朝の通勤列車並みの混雑。それでいて海岸線のくねくね道をいい勢いで走っていくので、立っているのが精一 杯です。絶対無理だと思えるほどの細い道でもフォン・フォ・フォ・フォンとクラクションを連発しながらバスの頭を突っ込んで、カミソリ1枚の隙間で対向車 とすれ違っていく様は、まさに神業。でも、少し調子に乗りすぎたのでしょうか、前からバスが来て、にっちもさっちも行かなくなって立ち往生。大声 で「こっちが優先に決まってんだろ!?さっさと下がれよ!」「この若造が!おれはお前が寝小便してる頃から運転してんだ!そっちが下がりやがれ!」(どち らも想像です)みたいなやり取りがあって、前から来たバスのほうがバックすることに。でもバスの後ろには既に長ーい車の列ができているのでこのままでは バックもできません。向こうの運転手がバスを降りて車の列に消えていったかと思うと、列の車が順々にバックを始めて、できたスペースにバスがバックして、 ようやくすれ違うことができました

その後もバスはフォン・フォ・フォ・フォンを連発しながらなんとかポジターノに到着。しかしここでまた問題が。事前情報によるとポ ジターノには二つバス停があるとのこと。降りたいのは二つ目。一つ目を過ぎて、次に降りなきゃと思って「次降ります」ボタンを押したものの、バスが止まっ たのは予想とは違って、一つ目のバス停からすぐのところ。もっと先のはずだけど、間違えて行き過ぎるくらいなら手前で降りちゃえ、ということで、とりあえ ずバスを降ります。

さてバスを降りたものの、自分がどこにいるかさっぱりわかりません。MeMO Pad HD7でキャッシュしておいたGoogle Mapを開いてGPSで位置を確認。やはりずいぶん手前で降りてしまったようです。バス停は二つではなくたくさんあるんですね。地図を頼りに細い階段ばかりの路地を抜けて、ようやく知っている道に出て、あとは歩いて帰ります。

それなりに距離はあったけれどなんとか歩いてホテルに帰還。へとへと。

そろそろ夕飯の時間ですが、相方はすっかりダウン。もう食事はパスと言っているので、一人で街へ出てみたものの、楽しげに食事をしているカップルやグループ達を見ていると、一人でレストランに入る気にもなれず、ビールを2本買って帰って、後はルームサービスで。

ルームサービスはホテルのバーに電話する段取りになっているんですが、電話で注文するのが苦手なので直接オーダーしようと、バーに 行ってルームサービスのメニューを見ていたら「レストランのメニューからでもだいじょうぶだよ」とのこと(部屋にあるルームサービスのメニューは種類が少 ない)。パスタやメインは食べられそうにないの で、カプレーゼ(€8)と生ハムメロン(€8)を注文。
コンカドォロ、生ハムとカプレーゼ しばらくして運ばれて来た料理は、ボリューム満点。パンも山盛りで付いてきました。
アマルフィで買って来た赤ワインを飲みつつテラスでディナー。これはこれで楽しい。
さて、今日はたくさん歩きました。ホテルを予約するときにネットで調べて、階段がすごいとか、街への移動が大変だとかわかっていたことだけれど、本当に大変でした。明日どう過ごすかは天気次第。晴れたらビーチ、曇りで観光、雨なら引きこもりの予定。
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