番外編 BACK
2013年9月
六日目 ナポリ
ナポリ ルネッサンス・メディティラネオ 朝、カーテンを開けると裏通りビュー。
通り添いに昨日行ったスーパーが見えます。
天気は良さそう。
朝食は屋上のテラスで。景色のいい屋上テラスでの朝食がホテルの売りにもなっていて、時間は8時頃でしたがテーブルの空きがないほどの混みよう。客の回転がいいのとスタッフがてきぱきと片付けをしているのとで、そんなに待たされることはないです。
メニューはパンとハムとかチーズとかシリアルとか。
ナポリ ルネッサンス・メディティラネオ
ナポリ ルネッサンス・メディティラネオ 今日はナポリの街歩き。まずはヴォメロの丘という所に向かいます。
準備を済ませたら早速外へ。
これはホテルの外観。
ナポリ フニコラーレ駅 まず目指すは、フニコラーレの駅。日本で見慣れた駅と雰囲気が違うので、ちょっと見つけにくいですが、駅はホテルからトレド通りに出て、左に少し進んだ右側、ウンベルト一世のガッレリアの手前です。
さて、入り口の売店のところに「TICKET」と表示があるのでフニコラーレの切符はすぐに買えるのでしょうが、今日は一日、美術館や博物館もまわりたいので、ガイド本に出ていたアルテカードと言うのを買いたいのです。地下鉄とかフニコラーレが一日乗り放題で、美術館や博物館の割引も受けられるのでとって もお得なカードとガイド本には書いてあります。ところが、フニコラーレのチケット売り場でアルテカードのことを聞いても売ってないとのこと。というかそん なカード知らない、と言う対応。近くにある地下鉄トレド駅で聞いてみても、やっぱり知らないとのこと。後で調べたら、アルテカードを買えるところは限られ ていて、普通に駅とかでは買えないんですね。
ナポリ フニコラーレ駅 仕方が無いので売店で普通にフニコラーレのチケット€1.3を買って駅に入ります。
改札を抜けるとすぐに乗り場で、ぶらぶらしながら到着を待ちます。どうせみんな並びませんから。
ナポリ フニコラーレ駅 到着したのは客席が階段状になった登山電車。声には出しませんが、心の中ではもちろんアレを歌ってます。
ナポリ Piazza Fuga Piazza Fugaで降りて外に出て、駅前の表示と地図を頼りに進みます。ここからまだ登らなければならないようで先は階段なんですが、ちゃんとエスカレーターが完備されているので大丈夫。
エスカレーターを登って行くとカルフールがあったりして普通に住宅地の雰囲気。表示も無いので地図を見ながら進んで、ちょっと迷子になりつつもなんとかサン・マルティーノ美術館に到着。
美術館の前はちょっとした見晴し台のような感じでナポリの街が見渡せます。
手前のサンテルモ城はスルーして€6を払って美術館へ。
ナポリ サン・マルティーノ美術館 この美術館は、元々修道院だったとのこと。
中庭の庭園にはスカルがいっぱい。 美術館の奥にはナポリ湾が見渡せる場所もあります。
ナポリ湾
別な角度から。
ナポリ湾
さて、美術館とナポリの景色を堪能したので街に戻ります。帰りは地下鉄Piazza Vanvitelli駅からMuseo駅へ。国立考古学博物館に向かいます。 Museo駅を降りて地上に出るものの博物館の入り口がわからない。ちょっとウロウロしてしまいましたが、建物を回り込んで階段を上ると入り口があります。
チケットを買ってゲートを抜ける前に大きい荷物はロッカーに預けます。ロッカーは無料。
ナポリ 国立考古学博物館 でっかい彫刻がいっぱいで見応えありですが、あまりにいっぱいあるので最後の方は有り難味が無くなります。
ちなみに奥には18禁エリアもあり。
左はどうみてもたこ焼き器ではないですか。古代ローマ時代にすでにたこ焼きが焼かれていたかと思うと、気分はテルマエロマエですね。
博物館を出てそろそろお昼。とりあえず一旦ホテルに戻ります。
ここからホテルの最寄りの地下鉄駅までは二駅なので、え〜い歩いてしまいましょう。
トレド通りを南に進みます。栄えた通りで人通りも多い。いろいろお店もあるので退屈はしません。気がつけばそろそろDante駅のあたり。これならToledo駅もそう遠くない。
ダンテの広場の手前で車が大渋滞していたのですが、歩いて進んで渋滞の先頭まで来たら、なんとバスの下におじさんが挟まったままになっているではないですか。
ナポリ ストライキ 事故かと思いきやおじさんはいたって元気そうで、なにか大声で訴えています。これではバスも進むわけにはいかないので、私が見たときにはすでに、バスの乗客も運転手も乗っていなかったところを見ると、それなりに時間がたっているのでしょう。当然ながらバスの後ろは大渋滞。
世の中の不満なのか、個人的な恨みなのかよくわかりませんが、バスの下から必死に何か訴えているおじさんを、周りの人がやれやれと言う表情で見下ろしているところを見ると、そんな深刻な問題ではないのかも知れません。後ろで渋滞している車の人の方がきっと深刻です。
成り行きは気になるところですが、すぐに進展もしそうにないので、ダンテ広場を過ぎてさらにトレド通りを進みます。
ナポリ CAFFE' ROME 今日のお昼は途中で買い物でもしてホテルで食べようと何件かのお店を物色。
まずは通り沿いのCAFFE' ROMEで甘系を購入。
小振りなカンノーロとババを購入。普通サイズは大きすぎるけど、ここはミニサイズを売っているので、いろいろ買えてうれしい。
ナポリ ピザマルゲリータ 続いては間口一間でお惣菜を売っているような店で、ピザマルゲリータ(と言う名前ですが真ん中にでんとチーズが乗っただけのもの)とでっかいパンを購入。でっかいパンみたいなのもトマトソースにチーズとハムなのでピザと味がかぶってます。
もう一つはコロッケ。ガッツリ系芋コロッケで、三日ぐらいお腹がいっぱいでいられそう。
部屋に戻って窓から路地ビューしながらビールで乾杯。

まだルームクリーニングが終わってなくて、食べてるときに来たら面倒だなと思っていたら、やっぱり来ちゃいました。こっちはいいからバスルームとタオルだけお願いねとたのんで、気にせず昼飲みを継続。
ポジターノで買ったAmlfiラベルのワインも開けて昼からご機嫌。こんなランチも楽しいです。

ずいぶん時間をかけて遅めのランチをとったので、あらためて出かけるには中途半端な時間。ポジターノ以来の足の疲れもピークなので、今日この後は部屋でゴロゴロしたり、窓から路地を行き交う人たちの生活を眺めたりしながら休むことに。近くのスーパーにビー ルを買い足しに出かけた以外はホテルの部屋に引きこもり。
途中うたた寝したりなんかして、しっかり休息を取ったところで、この旅最後の晩餐に出かけましょう。ネットでいろいろ調べて、ガッレリアの近くでトレド通りをスペイン地区に少し入ったところにあるオステリアに向かいます。
地図を見ながら行ったり来たりしてようやく見つけた店はOsteria Il Gobbetto。
狭い店内にはお客さんがいっぱい。ちょうど運良く二人席が空いていたのですぐに入れましたが、店内は満席。店員さん達も忙しそうにしています。
メニューを見てオーダーを悩んでいたら、とりあえずスターターはどうする?と聞かれたのでアンティパストミストと生ハムとモッツァレラを頼んで、飲み物は ハウスワインの白を注文。ハウスワインはボトルですがラベルが無かったところを見るとデカンタ代わりに瓶を使っているようです。
ワインと一緒に紙袋がテーブルに置かれるのですが、パンはこの中に入っています。
ナポリ Osteria Il Gobbetto ナポリ Osteria Il Gobbetto
料理はどれもばっちり。ハムもチーズも前菜もおいしい。
頃合いを見て、メインはどうする?と聞かれたので、タコはある?と聞くと無いとの答え。おすすめは?と聞いてみたらこっちに来いと厨房まで連れて行かれて、冷蔵庫から出して来た魚を見せられていろいろ説明してくれるんですがイタリア語まじりの英語の意味がさっぱり分からない。なんかわからないけど、そんなにすすめてくれるならと、結局オススメの魚を注文。何が出るかはお楽しみ。
ナポリ Osteria Il Gobbetto そしてしばらくして出て来たのが左の写真。塩釜焼きってやつですね。写真ではわかりにくいですがでっかいです。
ナポリ Osteria Il Gobbetto ひとしきりでっかい皿にのった塩の山を見せびらかしたら、おじさんが塩を割って魚をほぐしてくれます。
ナポリ Osteria Il Gobbetto 最終的にできたのがこれ。大げさな割に身は少ない。味はとってもおいしかったですが魚の名前はわからないまま。 食事を終えてイルコントをお願いしたのですが、遅い!イタリアのレストランはどこも遅いのでだいぶ慣れました。急いでいるわけでもないし。
それでもさすがに遅いなぁー遅いなぁーと思っていたら、それもそのはず、おじさんはフロアでお客さんとダンス中。会社の女子会っぽいテーブルの客に混じってダンスで盛り上がってるではないですか。
ナポリ Osteria Il Gobbetto やっとお勘定を終えて出てくると、店の前にはまだ行列が。人気店なんですね。
Osteria Il Gobbetto、なかなか良いです。
ナポリ 王宮 プレビシート広場 ホテルに戻る前に王宮前のプレビシート広場に寄ってみました。
ライトアップされたサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂の前には、ステージが組まれて大編成のブラスバンドが演奏しています。
ナポリ
ちゃんと聞いてみたくなって、客席に座ってみたものの、話が長くて次の曲がなかなか始まらない。司会者に呼ばれていかにも偉そうなおじさんが出て来てスピーチを始めたのですが、全く終わる気配がないのであきらめて帰ります。
ナポリ 王宮 プレビシート広場 夜のトレド通りは人通りもまばら。
ガッレリアまで戻ればホテルまではすぐです。
最終日 ナポリ〜帰国
朝からパッキングもしなければならないので5時に起床。外はまだ真っ暗です。
ナポリ ルネッサンス・メディティラネオ パッキングをだいたい済ませて6時半に朝食へ。屋上テラスは肌寒い。
この時間はまだテラス席も空いています。
明けて行く景色を眺めながら飲む朝のカプチーノで心も体も暖まります。
ちょうどヴェスヴィオ山からの日の出を見ることができました。
ナポリ ヴェスヴィオ山
朝陽に照らされて橙色に染まった街は、空気が澄んでいるせいか昨日よりくっきり見えます。
ナポリ ヴェスヴィオ山
朝食のテラス席は7時には満席です。
さて、朝食を終えたら早々にチェックアウトをしてバス停に向かいましょう。
本当はムニチーピオ広場にバス停があったらしいのですが、今は地下鉄かなにかの大工事をしていて場所が移動中とのこと。でも、一昨日の夜に事前に確認しておいたので問題無し。
スーツケースをゴロゴロ引いてバス停に着くと、余裕を持って早めに来たのに既に先客あり。何となく並んでいると次の人がちゃんと列の後ろへ。だんだん人が増えて来ても皆ちゃんと並んでいます。やればできるじゃないかと思っていましたが、その次に来た人が列と逆に並びだした時点で列は崩壊。
乗れなくなるほどに混んでいるわけではないのでまあいいけれど、なんだかなぁ。
バスは時間通り。早い者勝ち的な感じで乗り込んで、運転手からチケットを購入。途中いくつかの停留所によって、空港に到着。
モニターにはまだ自分の便が表示されていないけれど、試しにカウンターで聞いてみたらすんなりチェックインできました。対応してくれたのは若い女性のスタッフなんですが、いろいろ英語でやり取りしたあげく、パスポートを返すときに、めちゃめちゃ流暢な感じで「はい、どうぞ」と日本語で言われてしまいまし た。
ナポリ アリタリア 30分ほど遅れて搭乗開始。
飛行機は小振りなやつ。
帰りもローマ乗り換えで、乗り継ぎのイミグレではパスポートも見ない。
小瓶のオリーブオイルやチョコレートと言った職場系お土産を買ってゲートへ。
帰りの飛行機はしっかり定刻で出発。 お疲れさまでした。
さて今回の旅行は、「ポジターノでセレブな休日」のはずが、天気に恵まれず「肌寒いポジターノの階段で体力作り&激混バスツアー」になってしまいました。 天気はなんともなりませんが、やっぱりホテル選びは大事です。予約当時、すでにあまり選択肢が無くてアマルフィの街中のホテルかポジターノのコンカドォロ かで迷った結果、コンカドォロにしたわけですが、ホテルからの眺望は素晴らしいし、歩いてすぐのところにおいしいレストランもあるし、ホテルにこもってノ ンビリするならすごくいいホテルです。でも出歩くとなるとなかなか厳しい。そんな厳しい立地を物ともせず毎日歩いて、筋肉痛の激しさで毎日が生まれたての 子鹿のようでした。
移動のバスもリゾート気分を吹き飛ばす込み具合で、もしこれからポジターノに行くつもりなら移動にバスは考えない方がいいと思います。
ナポリでは、スパッカナポリ方面には行かない、ときっぱり決めたことで時間に余裕が出て、思いのほかのんびりできたように思います。
4年前に行った「イタリアのくるぶし当たりを横断する旅」がとても良かったので、2年前の「イタリアのかかとを巡る旅」と今回の旅で4年前の足跡をゆっくりたどる形となりましたが、行くたびに南イタリアが好きになりました。ローマやフィレンツェといった大きな街もいいですが、自分にはポジターノやレッチェのような小さな街の方が合っているのだと思います。
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