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2011年9月 |
マテーラ |
6時半、目が覚めてドアの窓から外を見ると上々の天気。朝の空気を吸いたくて外に出てみるとひんやり肌寒い。朝特有の静けさの中、部屋の前からぼーっと絶景のサッシを眺めていると、あー、もう旅は始まっているんだなと実感。 |
朝食は8時から。そろそろ部屋を出ようとした頃、気がつけば外はまさかの雨! まさかここ南イタリアで雨が降るなんて...って、そりゃ、どこだって雨が降るときは降るんだものね。 部屋からエレベーターまで、ひさしや屋根が無いので、雨が小降りになるのを待ってダッシュで朝食へ。 朝食は1階、ホテルを入ってすぐ左手のレストラン。 すでにそこそこ混んでます。開いている二人掛けのテーブルについてカフェラテとカプチーノを注文。 料理は前回来たときとほど変わらず。左はハム巻き卵焼き。右の丸いのはチーズ&ハムサンド。 |
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その他フォカッチャとかフルーツとか。「桃味のトマト」のような杏も美味。ジュースは緑のがおいしい。 |
お腹もいっぱいになったので、すぐにでも街に出かけたいところですが外は雨。傘は無し。空は明るいのですぐに止むかなと部屋で待機していても雨脚は強くなるばかり。ホテルの人に「一番近くで傘を買えるところは?」と聞いてみると、「ヴィットリオ・ヴェネト広場まで出れば買えるよ」とのこと。小降りになったら広場まで出てみることにしてもうしばらく部屋で待機。ドアに窓があって、開けると外のサッシがよく見えます。窓に切り取られたサッシの景色は絵画の様で、ベッドの縁に座ってぼんやり眺めて過ごす時間も悪くない。 |
さて、待てども雨は止みそうにありません。 ここは意を決して濡れるのを覚悟でヴィットリオ・ヴェネト広場まで行ってみましょう。ちょっと小降りかな?ぐらいのタイミングを見計らって、小走りに広場へ。 広場について周りを見渡すけれど、どこに傘が売っているのかわからない。そうこうしているうちにどんどん雨が強くなってきたので、とりあえず売店の店先で雨宿り。ちょっと営業妨害気味ですが、この雨の中、雑誌を買いにくる人もいないので、まあいいか。 |
雨はどんどん強くなって、行くにも行けず戻るにも戻れずで立ち往生している時に、広場の反対側に傘売りが出現!ただ、そこまでも行きたくないほどに本降りの雨なので、少し様子見をしていたら、おじさんの方から傘を売りにきてくれました。折り畳み傘が一本5ユーロ。よし、これで観光できる! 傘をさしながらまずはサン・フランチェスコ・ダッシジ教会へ。ここは前回来たときに結婚式をやっていて中に入れなかったけど、今日は中も見れました。ステンドグラスが素敵。 |
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中を見物していると、訛った英語を話すイタリア人が近づいてきて「これは何世紀の何々で...」みたいな説明を勝手に始めるので、おっ?これは「勝手に説明して後でガイド料とか請求して来る」という手口か?と警戒したものの、気の済むまで説明したら離れて行ったので一安心。旅に来れば人の好意に触れたい気もするけれど、油断大敵という気持ちもあるし。複雑。 続いてプルガトリオ教会へ。ここも前回は時間が合わず中に入れなかったのですが今回はしっかり中も見学。 |
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プルガトリオ教会を出てパスコリ広場へ。と、ここまでは昨日の夜と同じコース。ここの見晴し台からはサッシの街が一望できます。ここで日本からの団体客にも遭遇。 次は洞窟教会、サンタ・マリア・デ・イドリス教会を目指します。 進む方向が同じだったので、すっかり団体客に混じって階段を下って、街の淵にあたる通りに出て教会を探します。 |
ここは前回入り口を見逃して行きそびれたところ。今回、場所はすぐにわかったもののギリギリ時間が合わず、結局中には入れませんでした。 でも、教会からの景色は素晴らしい。 |
続いては崖っぷちにあるサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会へ。ここは前回も来たところ。 教会横のお土産屋さんではいろんなものが売ってます。 |
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続いてはドーモへ。 地図上の道を辿ろうとすると、ドーモまではくねくね道をずいぶん遠回りさせられるのですが、直線距離だとやけに近い。何とかなるだろうと地図に無い道を選んで一直線でドーモを目指します。 右に左にと階段を上って、一見、行き止まりっぽいところでも細い路地が続いていたり。そしてほんの数分でドーモに到着。 マテーラで歩く時は地図の道は気にせず、とにかく目的地に向かって進むのがいいかも。 |
ドーモは2年前と同じく相変わらずの工事中。見慣れたせいか横のクレーンがドーモの一部のように見えたりします。看板によると、あと2〜3年はかかるらしい。 これで今日回ろうと思っていた場所は一通り制覇。ここにきて、降り続いていた雨もようやくあがって、空も明るくなってきたかな。 傘を畳んで身軽になって、いったんヴィットリオ・ヴェネト広場に戻ります。 |
途中、セディーレ広場(サン・フランチェスコ・ダッシジ教会の裏手あたり)でスーパーマーケットを発見。 小さい店かと思ったら意外と奥が広くて一通りの物は売ってます。 店内をブラブラと物色していたら、見つけたら買って帰ろうと決めていたクノールのリゾットの素を発見。いろんな種類を大人買いして、ついでに部屋飲み用のビールも購入。荷物が増えてしまったのでいったんホテルに戻ります。 |
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ホテルに戻って一休み。部屋の前のテーブルで成田で買ったじゃがポックルをつまみにとりあえずビール。 部屋の前には元々テーブルと椅子が置かれているのですが、椅子は雨に濡れてぐっしょりなので、部屋の椅子を持ち出してプチ宴会。 ここからサッシを眺めながら飲むビールは格別。 2時になって、そろそろランチに行こうかなと思ったところで再び雨が... この感じだとすぐには止みそうにないので、せっかく乾かした傘をまた広げてランチに出かけます。 |
ホテルを出てレストランを探すものの開いている店がなかなか無くて、やっと見つけた 「SAX CAFE」というところに入ってみました。 入り口の感じは正直今イチだったので、ちょっと心配だったけど、入ってみれば中はなかなかいい雰囲気。 魔女みたいなカメリエーラがテーブルのセットをしてくれます。事前にいろいろ調べておいたカタカナのイタリア語で「ハウスワインは有りますか?」「500mlのデカンタをください」とオーダーしたらちゃんとデカンタのワイン(5ユーロ)が出てきてちょっと感動。 |
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料理の注文は、アンティパスト・ロカーレ(6ユーロ)とオレキエッテ・ボロネーゼ(6ユーロ)。オレキエッテは2人前からとのことだったので二つ注文。 |
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アンティパスト・ロカーレは4種類の盛り合わせでパプリカっぽいもののオイル漬けと、サラミと、マッシュルームとオリーブのこれまたオイル漬けっぽいものと、なんか切り干し大根っぽい食感のなにか。とっても美味しいけど全体的に油っぽい。 オレキエッテはぷにぷにの食感で、ミートソースもおいしい。 期待せずに入った割にはよかったです。魔女のカメリエーラも見た目より親切だし。 |
レストランを出る頃にはすっかり雨は上がって、雲の切れ目からは青空もちらほら。 ホテルに戻って、部屋の前からサッシを眺めたり、ベッドでゴロゴロしたり。今日はたくさん歩いたし、ちょっと一休み、のつもりががっつりシエスタ。4時から7時まで3時間も寝てしまいました。 外はすっかり夜。雨は上がって夜空に星も。 夜になると街全体がライトアップされて、昼とは全く違う趣を見せてくれます。 |
さて、出かけましょう。 ホテルを上側に出て、左に向かうとすぐに新市街のヴィットリオ・ヴェネト広場なんですが、ここを右に進んでみます。橙色の街灯に照らされた石畳の道は人影もまばらで、映画かなにかのワンシーンの様。あても無く歩いていると夢の中の迷路にでも迷い込んだような気持ちになります。 しばらく進むと車の通る新市街の道に。みんなが向かう方に何となく歩いて行くと、両側に靴屋やブティックなどが軒を連ねたショッピング街に出ました。ブ〜ラブラとウィンドウショッピングしながら通りを歩いて、ヴィットリオ・ヴェネト広場の北にある公園に到着。ホテルで貰った地図によるとこの先にスーパーマーケットがあるようなので、そちらへ向かってみます。ちょっと迷子になりながらもアスカニーオ・ペルシオ通りでスーパーマーケットを発見。でも昼にセディーレ広場で見つけた店に比べると品揃えは今イチ。 |
結構歩き回ってようやく、なんならそろそろ夕飯食べてもいいんじゃないの?的な腹具合になったのでレストランに向かいます。 今日のディナーは前回も行った、地球の歩き方にも載っているリストランテ、DA MARIOへ。 ヴィットリオ・ヴェネト広場から北へのびる9月20日通り(XX Settembre)を進んだ右側、路地の奥。通りには、見逃してしまいそうな小さな看板だけなので入り口はちょっとわかりにくい。 リストランテとは言うもののお店自体はカジュアルな雰囲気です。 |
店内に入ると見覚えのあるカメリエーレが出迎えてくれて、迷わず日本語メニューを出してくれます。そんなに腹ぺこではないのでプリモのみのつもりで、カブ のオレキエッテとシーフードのリゾットを注文。するとシーフードのリゾットは昼のオレキエッテと同様に二人前からとのことなので、カブのオレキエッテはあ きらめて、シーフードリゾットを二人前で注文(10ユーロ×2)。「セコンドはどうする?」と聞かれたので、事前に準備しておいたカタカナ・イタリア語で「後で様子を見て考える」 と回答。通じた! 飲み物はプロセッコ(20ユーロ)。 |
オリーブの実おつまみにプロセッコを飲みながら料理を待っている間にも、次から次へと客が来て、店は地元民で大繁盛。 客層は家族連れとか会社の仲間同士とか、そんな感じ。 |
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結構時間がかかって運ばれてきたリゾットは味も米の具合もバッチリ。 リゾットを食べ終わった頃にカメリエーレが再び「セコンドは?」と聞いてきたので、「これでちょうどいい」と再びカタカナ・イタリア語で答えて、かわりにエスプレッソを注文。ごっつぁんでした。 |
店を出て新市街をそぞろ歩きながら、あー、もっとお腹をすかせてくれば良かった、と後悔。DA MARIOはなかなかいいです。 |
今日はいっぱい歩きました。さらっと観光するだけなら半日有ればできるところを、がっつり丸一日(途中昼寝を含む)かけて歩き回ったので足がパンパンです。しかも階段とか坂が多い。もう地図無しでどこにでも行けそうな気がする。 明日もまだ半日は時間があるので、ぎりぎりまでサッシの街を満喫の予定です。 |
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