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2011年9月 |
マテーラ |
今日もまだ明けやらぬうちに起床。外はまだ夜。雨は上がっているけれど肌寒い。 白みだす朝の空の下、静まり返ったサッシの街を眺めていると、もうずいぶん長い間ここで暮らしているかのような気がしてしまいます。 8時前、今日は 少しフライング気味で朝食へ。両隣の部屋の前にスーツケースが出ているところを見ると、老夫婦たちも今日、チェックアウトするらしい。 |
一番乗りをするぐらいの気持ちでレストランに来たものの、すでに周回遅れ。朝早く出発する団体客の食事の後の様で、ちょっとタイミングが悪かったかな。 朝食メニューは昨日とほぼ同じ。 パンがおいしい。 食後、フロントでチェックアウト時間を確認。チェックアウトは11時。お迎えの車は午後1時半に手配してあるので、レイトチェックアウトをお願いしてみたところ、今日は団体が二組も入っていて満室なので無理、とのこと。 部屋に戻って作戦会議。 |
元々マテーラでランチした後に移動のつもりだったので、11時チェックアウトでも問題無し。チェックアウトした後、ゆっくりランチでもしていればちょうどいいかなと思っていたのですが、わざわざチェックアウトのために11時に戻ってくるのも面倒なので、朝のうちにチェックアウトは済ませてしまって、スーツケースをホテルに預けて街へ出よう、という段取りに決定。 荷造りをしてチェックアウト。1時半に戻って来るからねとフロントでスーツケースを預けていざ観光に出発。 |
とは言うものの、めぼしいところは昨日のうちに回りきってしまったので、これと言って目的地が無い。 どこか見晴らしのいいところにでも行って、半日ぼーっとしてるのもありかなと思ってホテルで貰った地図を眺めていて、地球の歩き方には出てない教会を発見。後のことは後で考えることにして、まずはそこに向かってみましょう。 昨日覚えた、地図の道は頼りにしないで目的地に向かって細い路地でもまっすぐ進む作戦で、まずはセディーレ広場に到達。近くてびっくり。 そのまままっすぐ目的地へ向かいます。 |
そて、そろそろこの辺か?とたどり着いたのは見覚えのあるサンタ・マリア・デ・イドリス教会、目的地はMadonna de Idos... そっか、そうだよねサンタマリアもマドンナも同じだもんね。と言うわけで、昨日も来たサンタ・マリア・デ・イドリス教会に到着。まあ昨日は教会の中に入れなかったので、ちょうど良かったかなと思っていたら、今日は時間が早すぎてまだ開いていない。あと15分もすれば9時半なので、景色を眺めながら待っていればすぐなんですが、今日はとにかく寒い。15分も外には立っていられそうにないので、近くにあるサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会に避難。教会の椅子に座ってぼーっとした後、サンタ・マリア・デ・イドリス教会へ再チャレンジ。今度は開いてた! |
ここまで教会は全部無料だったけど、ここは入場料が必要。ちょっとお得な、ここともう一ヶ所に入場できるチケットを購入。 教会と言っても、今使われているわけではなく、古代遺跡みたいな状態で、何世紀も前に描かれた壁画を見て、古代の暮らしを偲ぶ、という感じ。 左の写真は教会の入り口に佇むの図。 |
続いて、近くに有るはずのサンタ・ルチア・アッレ・マルヴェ教会を目指します。持っている地図がざっくりなので、なかなか見つけられなくて、カーサ・グロッタなんかがある崖っぷちの道まで出てようやく発見。こちらも中は同じようなもので古ーい壁画を鑑賞。 続いては、ホテルの方まで戻ってサン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会へ。この教会はホテルを上側に出てすぐにあるので、何度も何度も前を通り過ぎているのに、うっかり一度も入ったことが無かった教会。ステンドグラスがきれいです。 |
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時間はまだ11時過ぎ。お昼にはまだ早い。もう一ヶ所ぐらいどこか行ってみようよ、ということでドメニコ・リドーラ博物館を目指しますが、パスコリ広場に出たところで、正面の建物が気になって(左の写真の建物)中に入ってみると、なにやら美術館っぽい。最初の部屋は特に人がいるでもなく自由に出入りできたので、一通り見て奥に行こうとしたところで受付を発見。気のいいおじさんが一人いて、ここから先は有料だよ、とのこと。入場料は一人2ユーロだったので入ってみました。 |
リュックをロッカーに預けてまずは1階から。中庭を囲む回廊沿いに展示室があって、中庭の真ん中には意味の分からないオブジェ。展示の方は地元の画家の絵とかが多い。中は意外と広くて、ちゃんと見たら結構時間がかかってしまいました。 美術館を出たのが12時半。もうあんまりゆっくりしていられない時間。ランチはホテルの近くで軽く済ませようと言うことで、昨日と同じSAX CAFEへ。 |
昨日と同じ魔女のカメリエーラに案内されて席に着いて、おじさん印の生ビール(4ユーロ)を注文。手の込んだ料理を注文してなかなか出てこないと困るのでブルスケッタ(6ユーロ)を注文。 左はトマトとルッコラ、右がハムとルッコラでバジルソース。 ブルスケッタというと小さいのがオードブルのように出て来るかと思いきや、でっかい皿にでっかいパンが4切れ載っていて、その上に具材を山盛りにした豪快な料理。軽いランチのはずがしっかり満腹。 |
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レストランを出てホテルに戻ったのがちょうど1時半。お迎えの車もちょうど到着したので、時間通りにホテルを出発。 マテーラ満喫しました。もう思い残すことは有りません。 そして次の目的地は、白い街、オストゥーニ。 車は一路東へ。あらかじめ地図を見て、この辺を通るのだろうなと目星を付けていたんですが、予想に反して車は山の中の裏道を爆走。牛やら羊やらの酪農地帯が延々と続く中、ちらほらとトゥルッリも見られます。ドライバーはアルベロベッロに在住とのこと。途中、マルティナフランカを通って、遠くにロコロトンドの街を見て、出発から1時間半でオストゥーニに到着。 |
オストゥーニ |
新市街の道を走っていると、Googleのストリートビューで予習してきたせいか、初めてなのになぜか懐かしい。そろそろ左手にホテルが見えるはず、と思ったら、予想通りホテルに到着。 今日のホテルはオストゥーニ・パレス(Ostuni Palace)。 新市街とは言うものの周りの建物は歴史を感じさせるたたずまいですが、ここオストゥーニ・パレスは最近できたホテルなのか、建物も館内もまだ新しい感じ。 |
チェックインを済ませてエレベーターで2階へ。 部屋は白を基調に淡い配色のかわいらしい系。清潔感があっていい感じ。広さもじゅうぶん。 |
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窓からは特に景色はなくて、隣のアパートのベランダ・ビュー。ただ、窓の外は中庭っぽくなっていて、外に出ると椅子もあるので、天気のいい日はここでひなたぼっこもありですが、あいにく、少し前から雨が降り出していて、今は無理。 |
雨が止んだら出かけようかなと、部屋でゴロゴロしながら止むのを待っているのですが、止む気配がない。そうこうしているうちに眠ってしまって、ゴゴゴゴーという音で目を覚ますと、外はすでに夜、そして大雨!そしてゴゴゴゴーの正体はカミナリ! 雨はまるで台風のような土砂降りで風も強い。おまけに遠くで雷まで鳴っていて観光どころではないけれど、ここまで来て出かけないわけにもいかないので、マテーラで買った傘を持って、とりあえず外に出てみます。豪雨の中とりあえず旧市街方面へ歩き出すものの、すぐに断念。すでにびしょびしょ。 ホテルに戻って作戦会議の末、今夜の外出はあきらめてホテルのレストランに行くことに決定。部屋にレストランのメニューが有ったので、辞書を片手に念入りにメニューをチェック。席についてからだと迷って決められないタイプなので、事前に調べられるのはとっても助かります。 メニューには英語とイタリア語が併記されているけれど、気取った書体で書かれているので読むのが大変。お願いだから普通に書いて!と泣き言を言いながら、さんざん悩んでメニューを決めて、 1階のレストランへ。 |
レストランは白い壁に明るめの照明。ちょっと明るすぎる気もする。意外と席がうまっているけれど、みんな雨で外出をあきらめた人達かも。 席についてメニュー見ると部屋のと微妙に違う。しかも決めていた3品のうち2品が無い。ショック。さんざん悩んで決めたのに... 仕方が無いので結局、ブッラータ(チーズ)と、またしてもオレキエッテ、もう一品はカメリエーレにおすすめを聞いてリガトーニ(たぶん)を注文。それとハウスワインの白。おじさんのカメリエーレが一人で切盛りしていて、すごーく忙しそう。 |
やっと出てきたブッラータ。チーズを皿にのせるだけのように思うのですが、ずいぶん時間がかかりました。でもチーズはクリーミーでおいしいです。 続いて出てきたオレキエッテはトマトとバジルで盛りつけされて見た目にもおいしそう。フレッシュな生トマトの味わいがいい感じです。 リガトーニは魚味。ちょっと微妙。 半分過ぎると飽きる味。 全体的には残念ながら今イチ... |
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お勘定をお願いして、そこからがまた長い。お勘定はカメリエーレではなくホテルのスタッフっぽい人(普段着なので何の人かよくわからない)がしてくれるのですが、さんざん時間をかけて持ってきたのがメモ用紙に合計金額が書いただけのものだったので「明細も知りたい」とお願いすると、ここからまたかなり待たされて、出てきたのが手書きの明細。2桁の足し算を5個するぐらいでなぜにそんなに時間がかかるのかわかりませんが、内容を確認した上で部屋にチェックしてもらうことにしてやっとレストランを出ます。飲み残しのワインを「部屋に持って帰っていい?」とカメリエーレに確認して、ワインボトル片手に部屋へ。 軽く部屋飲みをして今日は早めに就寝。 午前中のマテーラは満喫したけれど、結局午後はホテルに缶詰。レストランも今イチだったので不完全燃焼気味の一日でした。明日の天気は祈るしか無いですが、このままでは何しにオストゥーニまで来たのかわからない状態なので、何が何でも明日はオストゥーニの旧市街を目指したいと思います。 |
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