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2011年9月 |
オストゥーニ |
オストゥーニの朝、外は雨。 昨日に比べれば雨は小降りで、止んでくれそうな気配もあるけれど、今できるのは、ぼんやり外を眺めるのみ。 でも、しばらくすると雲が切れて青空が! 雨は相変わらずポツポツと狐の嫁入り状態ですが、 これならなんとかなりそうです。 |
7時半、朝食へ。レストランは1階、昨日の夜と同じところ。数組の老夫婦がすでに食事中。 コーヒーとかミルクとかは、ポットに入って置いてあって、基本はセルフサービスのようですが、カメリエーラが注文を聞きにきてくれたのでカプチーノとカフェラテを注文。メニューはパンとかハムとかチーズとか。それにフルーツとかケーキっぽいものとか。普通にパンはおいしいけどケーキっぽいのは今イチ。桃は酸っぱいけどおいしい。 |
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食後、ホテルの外に出て旧市街を写真撮影。ホテルの前の道を渡ったところが小さな公園になっていて、そこから旧市街がよく見えます。 遠くに見えるはアドリア海。 |
ホテルに戻って出かける準備をしているときに、そう言えば、風呂の排水が悪いことを思い出してレセプションに修理のお願いに行ったものの、全く言葉が通じない。拙い英語を駆使して風呂の排水が悪いことを伝えているつもりですが埒があかないので、「すぐ戻る」と伝えていったん部屋に戻ってネットのイタリア語翻訳ページで「風呂の排水が悪い」をイタリア語に翻訳。ページを開いたままのMacBookを持ってレセプションで画面を見せると、やっとわかってくれました。さっそく部屋で排水の確認をしてもらうと、すぐに修理するとのことで一安心。 では観光に出かけましょう。 |
ホテルを出て旧市街までは歩いて5分ぐらいの道のり。石畳の車道は意外と交通量が多い。雨は止んでいるものの空はどんより曇り空。そして肌寒い気温。 警察署を過ぎてしばらくするとリベルタ広場が見えてきます。 |
広場の真ん中には守護聖人サン・トロンツォの像があって微妙なVサインをしています。 おっ!青空が出てきた! |
広場の正面には、市庁舎の建物。前にはカフェが数件。 さて旧市街の入り口は?と思ってぐるっと見渡すものの「入り口」とか書いてあるわけではないのでよくわかりません。 オストゥーニは地球の歩き方にも載ってないし、ネットで調べても情報が少なくて、プリントアウトしてきたすごく大雑把な地図を片手に なんとなく人が行く方に歩いてみましょう。 |
角にホテルやレストランの案内看板がたくさん立っている道を入ってみると、両側にはお土産屋さんなんかが並んでいて、よくある観光地っぽい感じ。時間が早いせいかまだ閉まっている店の方が多い。 |
道は上り坂で、登り始めてすぐ、左側に教会が。階段を上って中をのぞいてみると、有料で一人3ユーロとのこと。入り口越しに中をのぞいて満足したのでここはパス。この隣や向かいにも教会があるけれど改装中なのか足場が組まれていて工事中。 |
坂道をさらに登ると建物の横っ腹に突き当たります。 右に進んで道なりに進むと、うるるん滞在記でゆうこりんが生パスタの修行をしたというオステリア・デル・テンポ・ペルソ。 引き返してさっきの建物の横っ腹を今度は左に進むとカテドラーレ。 |
外観はわりと質素な感じですが、中に入ってみると意外と重厚感が有ります。 見学料は一人1ユーロ。 |
カテドラーレを出て、前の広場のジェラート屋の角を右に曲がると、狭い路地の隙間から正面に海が見えます。 路地を抜けると見晴らしのいい場所に出て、アドリア海の海岸線を一望。 その後も路地をテキトウに進んで行くうちに、旧市街の淵の道に出ました。 |
旧市街の淵は城壁のようになっていて、高い壁の所々に窓が有るのですが、その窓には植木鉢が置いてあったり、洗濯物が干してあったり。道には犬を散歩させているおじさんがいたりして、歴史的な建物の中にも普通の暮らしがあるのだなと実感。 淵の道を歩いていると、どんどん雲行きが怪しくなってきて、ポツポツ雨が降り出しました。せっかく乾かして畳んだ傘を使いたくなくて、近くの映画館の軒先で雨宿り。犬の散歩中のおじさんも雨宿り。 |
そんなに強い雨ではないけれど、なかなか止む気配もないので、折り畳み傘をさして街に戻ります。 途中でツーリスト・インフォメーションを見つけてオストゥーニの地図をゲット。ここまではGoogle Mapをプリントアウトした心もとない地図が頼りだったので、ちょっとうれしい。おすすめの散策コースなんかも書いてあって便利そうです。 貰った地図のおすすめコースでまだ行ってないところもあったので、コースに沿って2週目に突入。ジグザグと細い路地を進んでカテドラーレの前に出てきた頃には雨も上がって青空も出てきました。 |
ここで一休み。カテドラーレ前のカフェでジェラート休憩。店先のテーブルでカテドラーレを眺めながら食べるPESCA(桃)のジェラートは最高! |
ジェラート屋の路地を曲がって見える海の風景。さっきは曇りだった空が今は快晴。 実はここまで「白い街」とかいうもののそんなに白くないじゃんと思って街を歩いていたんですが、青空とのコントラストではじめて白が映えるんだなと納得。 |
再び旧市街の淵へ出て城壁部分を写真撮影。 雨が降っていたときとは大違いで青空に白が映える 。 |
カテドラーレ前の広場に戻って作戦会議。そろそろお昼の時間だけれどめぼしいレストランは夜からの様で、開いているのはカフェが数件。半端な店に入るのは嫌なので、ネットでレストラン情報をチェックするためいったんホテルに戻ります。 ホテルに戻る途中、今朝と同じ位置から旧市街を撮影。 やっぱり晴れると遠景もきれい。 |
部屋に戻ってまずバスタブをチェック。特に改修した様子は無し。まあ、そんなもんでしょう。 部屋でビールを飲みながらネットでいろいろ調べて、何軒か目星をつけて再び旧市街へ繰り出します。 |
旧市街に戻って調べてきた店をチェックしますが、ことごとく開いてない! お土産屋さんをのぞいたりしながら、レストランを探しながら歩いて、カテドラーレ通りを右に入る路地の入り口付近に、営業しているレストランを発見。 店の名前は「CASA SAN GIACOMO」。 とりあえず入ってみましょう。 |
狭い入り口のわりに奥が広くて、地下へ降りて行くような感じの店で洞窟の中のような店内。伊勢丹の紙袋のようなテーブルクロスが印象的。 |
カメリエーラにメニューを頼んだところ「ツーリスト向けのセットメニューしか無い」とのことでそれを注文(一人13ユーロ)。それとコンガスの水と白ワインを一本。 |
最初に出てきたのはお肉のカルパッチョと野菜のマリネ。お肉のカルパッチョというと薄切りの柔らかいのが出てきそうですが、しっかりお肉にしっかり味。おいしいです。野菜のマリネの野菜はセロリ。ふだんセロリは苦手なんですが、このセロリはおいしい!セロリが食べられるようになりました。 |
続いてロカーレの生パスタのブラチョーラ(肉巻き)添え。パスタはオレキエッテとガルガネッリ(たぶん)のトマト味。ここに来てもう3度目のオレキエッテですが、生パスタらしいプニプニした食感がくせになってます。パスタの横に添えられていたブラチョーラは薄切り肉でチーズや野菜を巻いたもの。なかなか美味。 しめにエスプレッソを飲んで、お勘定は50ユーロ。 食後はまた街をプラプラ。 さっきも通った同じ路地を歩いていても、天気がいいと景色が違います。やっぱり青空有っての白い街。 |
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旧市街の淵の道の陽当たりのいいところに腰掛けて、青空と城壁のコントラストをボーっと眺めながら傘を乾かして、せっかく青空になったのだからと、曇り空のときに歩いた道をもう一度歩いて街の写真を撮り直したりしていたら、いいかげん歩き疲れてきたのでそろそろホテルに戻ります。 帰りがけに新市街をちょっと散歩。途中大きな公園が有ったのでベンチに座って少し休憩。公園から細い路地を巡ってホテルに帰る途中の新市街の街並みもじゅうぶん異国情緒の風情を感じられます。 ホテルの部屋に戻って、まずはバスタブの排水を確認。予想通り排水は悪いまま。んー、まあいっか。 この旅で恒例となってしまった遅めの昼寝をちょっと早めに切り上げて、夕方から新市街を散策。 |
特にあてがあるわけではないですが、なにかお店とかスーパーとか近くに無いものかと、新市街とは逆にホテルを右(南)に出てみます。 この後いろいろ歩き回ってスーパーマーケットを発見。ホテルからの行き方は、ホテルを右に出て、2個目のガソリンスタンドの角を右に曲がって、右角に教会があるところを左へ。しばらくするとMAX MART(たぶん) というスーパーが。何を買うではないけれど、店内を一回りして、部屋飲み用にプロセッコの小瓶3本パックを2パック購入して、いったんホテルへ。 |
時間的にはそろそろディナータイムなんですが、あんまりお腹が減っていない。とりあえず出かけてみればなんとかなるだろうと、旧市街に向かってみます。 旧市街までの夜道、歩いている人はあんまりいませんが車通りはそこそこあって、途中に警察署も有るし街が危ない感じとかは無いです。 |
旧市街に着いたものの、なんとかなると思ったお腹はなんともならないので、今夜は軽めの夕食にすることにして、昼間に見つけたビッレリアに行ってみます。お店の名前はIL GATTO ROSSO。場所はちょっと説明が難しいのですが、ホテルから行って旧市街のメインの道の一本手前の道を入ってすぐの左側。 店内は半地下で、ちょっと入り組んだ作り。壁にトルコの国旗が貼ってあるので、トルコ人のお店なのかもしれません。客層は若いカップルとか。地元の若者達が仕事帰りに集まってワイワイ騒ぐ系。 奥のテーブルに通されて、とりあえずビール。 |
奥がFISCHER BIONDA MEDIA (3ユーロ)、手前がAFFLIGEM ROSSA MEDIA (4ユーロ)。 料理はPOLPETTE(3ユーロ)とRISOTTO AL FRUTTI DI MALE(6ユーロ)を注文。 出てきたポルペッテはミートボールではなくポテトを丸く揚げたもの。中にチーズも入っていてビールとの相性はバッチリ。リゾットはバーリ風の焼きリゾット。お米の上にチーズとポテトとムール貝をのせてオーブンで焼いたもの。 |
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テレビのユベントスVSボローニャのサッカー中継を見ながらビールをおかわりして、1-0でユベントスリードで前半終了したところでお勘定。〆て25ユーロ。 |
ホテルに向かう石畳の夜道はいよいよ車通りも無くなって、時の流れが止まった街を歩いているような不思議な感覚。大きな教会を見たり、壮大な景色を眺めるのもいいけれど、こんな何でも無いところで感じる異国情緒こそ旅の醍醐味の気がします。 |
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