プーケット旅行記番外編
〜アルベロベッロ、マテーラ、アマルフィ、カプリ、ナポリを巡る南イタリアの旅

 

2009年10月

   
  アルベロベッロ 〜 マテーラ
 


6時頃起床。おうっ、普段起きるのと同じ時間。なんという順応力。
せっかく早起きしたので朝食の前にちょっと街を散歩。
まだ人もまばらな朝焼けのトゥルッリも味わい深い。

ホテルに戻って朝ご飯。メニューは昨日とほぼ同じですが、カプチーノとクロワッサンがおいしい。

10時、お迎えの車が到着。
スーツケースの件をいろいろ心配してくれたDanielaにお礼を言ってPietra Dimoraを後にします。

アルベロベッロに来る時は深夜だったので街の周りの様子は分からなかったのですが、街を少し出るとすぐに田園風景が広がります。街を離れてもしばらくは道路沿いにぽつりぽつりとトゥルッリを見かけますが、次第にその数も減って。
いよいよアルベロベッロとはお別れです。


 
  マテーラ(ホテル:ロカンダ・ディ・サン・マルティーノ[Locanda Di San Martino])
 


1時間ほど走ってドライバーさんが「あそこがマテーラだよ」と指差した街は、まあ歴史は感じさせてくれるものの一見普通の小都市と言った感じ。ふ〜ん、こんなもんか...と思いつつ、車はどんどん細い路地に入っていって、突き当たりを右折した途端、目の前に飛び込んできたのは、この世のものとは思えない、廃墟の街マテーラの光景です。

 



 

車が1台やっと通れるような石畳の道を進んで、こんなところにホテルなんてあるの?と言うところまで来て一旦停車。前を見るとこの細い道に対向車がやってきます。バックで戻って対向車をかわしましたが、もう近いからと言うことで、ここで車を降りることに。石畳の道をガタガタとスーツケースを引いて「ここだよ」と教えてもらった場所はほんとうにすぐの場所でした。
本日の宿、ロカンダ・ディ・サン・マルティーノ[LOCANDA DI SAN MARTINO]に到着です。

ドライバーさんとはここでお別れ。
見逃してしまいそうなホテルの看板の奥へ入るとパラソルがあってその奥が入り口です。

 
 

 
 


チェックイン時にスーツケースが出てこなかった話をしたら「あなたも!」という返事。
イタリアではそんなに普通に荷物は出てこないものなのか。

鍵をもらってエレベーターで2階へ。外に出ると目の前はサッシの世界。絶景です。

 
 



思わず待ち受けにしたくなってしまいました。

快晴の青い空とサッシのモノクロームのコントラストがこの世のものとは思えない光景を見せてくれます。

 
 



部屋の入り口。
ホテル自身もサッシの景色の一部です。
いかにも洞窟をくりぬいたような造りで風情があります。
マテーラに来たからにはこんなホテルに泊まらないとね。

 
 



 
 


部屋は質素ですが必要十分。左の写真に写っている青い箱は冷蔵庫です。お風呂はバスタブ付き。

さて、何時に届くか分からない、いや、ちゃんと届くか分からないスーツケースを待っているのも無駄なので観光にでかけます。
昨日と同じ服で。

 
 


ホテルを出て地球の歩き方の地図を見るものの、自分が今どこにいるかはさっぱり分かりません。

とにかく、少し進めば何か目印でも見つかるだろうと歩き出します。
まずはホテルを出て右へ。路地を進むと小さなリストランテが一軒、その先は二股やら上に登る階段やら、行き止まりやら...
何となく、この先に進んでは行けない様な気がしたので一旦戻って今度はホテルを左側に出ます。

 
 


こちらの道は、さっき車で通った道なのでなんとなく見当が付きそうなものですが、いまだ自分たちが地図のどの位置にいるかさっぱりです。プチ迷子になりつつもとにかく進みます。そのうちなんとかなるでしょう。
それにしても今日も快晴で暑い!サッシの隙間からのぞく圧倒的な青空が印象的です。

 
 



しばらく進むと急に開けたところに出てきました。どうも街の淵にでてきたようです。この時点でようやくなんとなく自分たちの位置が分かってきました。

ここからは淵に沿って進みます。道の右側にはサッシ群、左はちょっとした渓谷になっていて、深い谷を挟んだ向こう側には無造作に掘られた洞窟住居の跡らしきものも。

 
 


 
 

左の風景

右の風景

 
 


しばらく歩いて見えてきたのはサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会。延々と続く渓谷を望む崖っぷちの教会です。残念ながら時間が合わず中には入れなかったので、教会脇の門をくぐって先へと進みます。

少し進むと右側に洞窟住居の暮らしを再現したビコ・ソリタリオグロック家。入場料1.5ユーロで見学できます。客によって場内に流れる説明の言語が変わるらしく、ドイツ人の団体と一緒だったのでドイツ語の説明を聞かされてしまいました。

 
 


さてその先は...と少し歩きましたが何も無さそうなのでサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会まで戻って、次はプルガトリオ教会を目指します。

 
 



結構歩いてやっと少し広い道に出ると、その先に近代的な建物が。やっと新市街の方に出てきたみたいです。

新市街に入ってすぐのところにプルガトリオ教会発見。
ヘタウマな感じの骸骨マークがいい味出してます。

 
 


少し進むと広場があってそこにあるのがサン・フランチェスコ・ダッシジ教会(左)。
なんだか人だかりが、と思ったら結婚式でした。

VIA DOUMOの看板に沿って進むとドゥオーモが。
工事のでっかいクレーンが横に建っていてちょっと残念。

続いて一旦 サン・フランチェスコ・ダッシジ教会まで戻って 、次はサン・ジョバンニ・バッティスタ教会を目指しますが、着いてみるとこちらも工事中。

 
 


さて、お腹も空いてきてそろそろランチの時間ですが、一旦ホテルに戻ることに。
ここ、ヴィットリオ・ヴェネト広場からホテルLocanda Di San Martinoまでは地図を見る限り近いはず。とりあえず階段を下りてみようとカフェの横の階段をのぞいてみたらホテルの看板を発見。トンネルのような道を抜けると見覚えのある風景です。
最初にホテルを右に出て、行き止まりかと引き返したところに出てきました。近い!

ホテルに戻ってみるとフロントの脇に見慣れたスーツケースが!届きました。泣きそうです。
フロントのお姉さんに「Congratulations!」と言われつつ部屋に戻って荷物を開けて、一安心。ふーっ。

安心したらますますお腹がすいてきたのでランチへ。
ホテルを出て左に進んですぐのオステリア、Al Vicinatoへ。

狭い店ですが道際にパラソルが何本も建っていて結構賑わっています。店に足を踏み入れると、赤ら顔でどうみても酔っぱらいのおじさんがものすごい勢いでまくしたててきます。どうやら「飯か?コーヒーだけか?」と聞いてるようなので「マンジャー!」と答えるとすごい勢いで席を用意してくれました。
メニューはイタリア語のみ、アンティパスト、プリモ、セコンドが3種類ずつしか書いてなくて、料理の内容もなんだかよくわからないのでメニューには頼らず、ばっちりメイクで小顔のウェイトレスに「カプレーゼある?」と聞いたら「シー!シー!」と言うのでカプレーゼと南イタリア名物のオレキエッテを注文。結局メニューから頼んだ訳ではないのでオレキエッテが何味で出てくるかも不明です。それとイタリアのビールを注文。

 
 





 
 

まずは、お通しっぽいオリーブが出てくるんですが、これがうまいっ。
カプレーゼはプチトマトと乱切りのモッツァレラチーズが山盛りで気取ってないところがいいです。
オレキエッテはポモドーロ。昨日の昼とかぶってますが今日の方が断然おいしい。
ハウスワインを追加で注文してお勘定は18ユーロ。
店を出ようとすると小顔のお姉さんが小さなグラスを持って追っかけてきて リモンチェッロを一杯飲ましてくれました。
腰に手を当ててリモンチェッロを一気飲み。ちょっと甘いけどおいしい。

いったんホテルに戻って作戦会議。半日で街は一回りしてしまったので、どこか景色のいいところに行ってボーッとするか、と思ったのですが、部屋の前の椅子に座って街を眺めるだけでも十分いい景色なんです。
結局部屋の前でビールを飲みながらウダウダ。

あんまりウダウダしているのもなんなので、夜に備えて街へ探検に。 良さげなレストランとかあれば目星を付けておこうと思って、さっき見つけた近道を通ってヴィットリオ・ヴェネト広場へ。
広場には外にテーブルを出しているバールが数件。ふらふら歩きましたが良さげなところが見つけられず、地球の歩き方に出ていたDA MARIOの位置を確認してホテルに戻ることに。

途中景色がいいところがあったのでぼんやり街を眺めていると、すぐ下に見覚えのあるタイルを発見。これはLocanda Di San Martinoの部屋番号のタイルじゃないですか。

 
 


横を見ると小さな扉があって、ホテルの看板が!
さらに近道を見つけてしまいました。
今まではいったん谷を降りてホテルの正面から入ってエレベーターで2階に上がって、さらに階段を登って部屋にたどり着いていたのですが、この扉からは2階に直接入れます。

左がその扉。

 
 

というわけで、あっという間に部屋に戻って、恒例の夕寝タイム。Zzzzzzz.....

目が覚めて時計を見ると既に夜の9時。寝過ぎですね。
寝ていただけなのにちゃんとお腹は減るもんで、さっき見つけておいたDA MARIOへ。

 
 


街はすっかり夜。
ライトアップされたサッシの街は幻想的です。

さっき見つけた近道を通ってヴィットリオ・ヴェネト広場へ。

 
 


広場を少し北へ進むと右手に看板が出ています。
看板のある路地をのぞくとこんな感じ。

見た感じあまりぱっとした外観ではないですが、中に入るといい雰囲気です。気取らないカップルや会社の同僚達のグループとか、そんな感じの地元っぽい客で賑わっています。

 
 





 
 

今回の旅では、食べる指差し会話帳とイタリア語辞書を仕込んだCLIEを持参してイタリア語メニューと対決するつもりでしたが、いざと言うときになかなか役に立たなくて苦戦しています。でも、ここDA MARIOは、日本語メニューがあるので安心です。

今回もMENU TURISTICOから。一人15ユーロでプリモとセコンドにデザート付き、飲み物は別。
プリモにレンズ豆のパスタとスパイシースパゲッティ、セコンドにスカロップとプロシュートを注文。それにハウスワインをピッチャーで。

 
 





 
 





 
 

レンズ豆のパスタは今まで食べたことの無い味ですが美味。パスタはたぶんカヴァテッリというやつです。
スパイシースパゲッティは日本でもありそうな普通のパスタ。そんなにスパイシーではないです。
プロシュートは写真ではわかりにくいですが山盛りです。
さてスカロップ。Scallop(ホタテ貝)かと思って注文しましたが出てきたのはお肉です。後で調べて知ったのですがScaloppaはイタリア語で「薄切りの肉」と言う意味なんですね。予定とは違いましたがお肉はとってもおいしかったです。

デザートにジェラートをもらって、エスプレッソで〆て、合計38ユーロ。

夜の街をそぞろ歩いてホテルに戻る途中もライトアップされた街がとってもきれい。
例の近道を通ってホテルに戻って今日は終了。今日からは、洗濯せずに眠れます。

明日はバスを乗り継いでアマルフィに向かいます。

 

 
 

2009年10月

   
 

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